糖尿病は発症すると元に戻れない 食生活を見直し、運動を習慣化しよう(2010年11月20日号掲載)

Vol.6 糖尿病

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ドクターに聞きました
はり内科クリニック
(079-454-8510)
院長 播 穰治先生

協力/加古川市加古郡医師会
 ◆糖尿病ってどんな病気?
1020zu1.gif日本では、糖尿病患者とその予備軍(血糖値が高い人)といわれる人の合計数は、1997年からの10年間で約1・6倍に増加。2007年の調査で2210万人にのぼると、厚労省は推計しています(図表1)。
今や国民病ともいえる「糖尿病」。その発症のメカニズムは…。食事から取った糖質(ご飯やパンなど)は、消化されてブドウ糖となり、血液によって全身に運ばれ、脳や筋肉を動かします。血液中のブドウ糖量(=血糖)を一定量にコントロールするのがインスリンです。しかし、インスリンがうまく働かないと、血液中にブドウ糖があふれ、高血糖という状態に。この状態が続くのが「糖尿病」です。
おいしい食べ物があふれている飽食の現代。食べ過ぎると血糖値が上がる糖尿病は、誰にでも発病のリスクがあります。
 ◆深刻な合併症に進行
糖尿病の怖いところは、自覚症状がなく、静かに進行すること。したがって、尿量が多い、のどが渇く、異常な食欲、急にやせる、体がだるいなどの症状が出てきたら、症状が進行しているサイン。すぐに専門医で受診を。治療せずに放置しておくと、全身の血管や神経が侵されて、末梢( まっしょう)神経や目、腎臓などに合併症が現れます。さらに、脳梗塞や心筋梗塞などの誘因となる動脈硬化症などのリスクも。
「糖尿病は一度発病すると治らない病気」と播先生。しかし、「正しい治療を続けていけば、血糖値をコントロールできます。
定期的に健康診断を受け、早期発見することが大切です」。
 ◆予備軍にならないために
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糖尿病にはいくつかのタイプがあります。日本糖尿病学会では、原因別に「1型」「2型」「特定原因によるその他の型」「妊娠糖尿病」の4つに分類。中でも、日本の糖尿病患者の90%以上を占めるのが2型糖尿病。遺伝的に糖尿病になりやすい体質がある上に、不適切な生活習慣が加わり、多くは中高年になって発症します。(図表2)。
糖尿病の治療は、症状が進むと体外からインスリンを補う必要があります。しかし、初期のうちなら、食事療法と運動療法で血糖値をコン
トロールすることで、症状を悪化させずにすみます。


糖尿病と診断されたら、医師や管理栄養士らの指導で、食事の量とバランスに配慮し、適度な運動を。合併症発症の場合は、さらに
特別な食事制限が必要に。
1020zu3.gif薬物治療も食事療法と運動を併用しながら行います。 糖尿病の予防や治療のための食事療法と運動は、ほかの生活習慣病予防にも役立ちます。図表3を参考に、予備軍にならない生活習慣を身につけましょう。
妊娠糖尿病の既往がある人は、中高年でも糖尿病のリスクが高くなります。よりいっそうの注意が必要です。